症例に応じて治療法が異なるのは言うまでも無いが、原則的に以下の方法を推奨する。022スロットル+ストレートワイヤーで治療が完結するのであれば、一番シンプルなやり方であり目的地に最短で到達することができる。これは施術サイド、患者サイド双方にとってメリットがある。022と018については別の場所で話をします。
TPA作成の準備
矯正治療において成功の鍵は上顎第一大臼歯のコントロールである。ワイヤー矯正の特徴として歯牙が前方に出やすいため、加強固定の意味合いもある。
上顎6sepa
IDBSの印象、上顎6Band forming(プリウェルドを使用)、TPAピックアップ印象。
同日sepa
ブラケットセット、上顎固定式装置セット、抜歯(抜歯がある場合)
1〜2W後
IDBS
TPA +ナンス set
抜歯+TAD
3をすぐに弱い力で牽引開始
014coper Niti(ティンプルあり)
レベリング
ワイヤーを段階的に太くしていく。上下顎3〜3のスペースは原則とじる
016 copper Niti
016×022 copper Niti(ここまでシンチバック)
019×025 copper Niti(ここからフラッシュ)
019×025 ST
上顎6の位置が適正ではない場合はナンスをカットしてTPAで6のトルクやローテーションを調整する。
スペースクローズ
019×025 ST を入れてスピーが取れていたらスライディングにてスペースクローズ開始。
23間にフックを立て、6もしくは7からPCで牽引。PCの力はあまり強くしない。
7のスロットルにスムーズにワイヤーが入ればPCで引っ張る。そうでなければタイバック。
ワイヤーにはスピーを入れる。必要に応じて前歯部にトルクを入れる。
ワイヤーのエンド部分を削合してラウンドワイヤーにする。必要があれば67部も処理をする。
6がマキシマムの時、もしくはロスしてほしくない時はTADから引っ張る
※スペースが閉じない場合は
35間(4抜歯なら)しっかり結紮
3舌側にLB付与して舌側からも引っ張る
ループでスペースクローズ
スペースクローズが概ね終わった段階でナンス、TPA除去
ディテーリング
スペースクローズ、臼歯部咬合改善のための顎間ゴムの使用はなるべく避ける。上顎の3、下顎23間で三角形のショートゴムを使用する
下顎に016もしくは016×022を1〜2ヶ月間入れる。
リムーブ、保定装置セット
リムーブが決まった段階でLBR、クリアリテーナーの印象をする
リムーブの日に以下を行う
リムーブ、上顎ベッグ印象、下顎LBR(5〜5、非抜歯は3〜3)セット、クリアリテーナーセット
最初の1ヶ月は日中クリアリテーナーを使用してもらう(上顎は夜間はベッグ)。その後は夜間だけ上顎ベッグを使用してもらう。
<その他>
ブラケットポジションは歯の重心、ど真ん中に貼る
ワイヤーベンディングは極力使わない
ユーティリティアーチは使わない
セクションは使わない
67のDBが2回外れたらバンドにする
7は7用のバンドを使用する
7までコントロールする
パノラマ撮影してからのブラケットの貼り直しは必ずしもしない
診療毎に必ず中心位のバイトを確認し治療に入る
治療毎に15分間のクリーニングをする
ディープバイトの時は下顎先行で行う。
再DBS時は躊躇なくサイズダウンをする
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