スロットサイズは018か？それとも022か？

０２２スロットは０１８スロットに比べて歯根吸収が起こりやすいと言われますが、特に日本人だと歯槽骨が薄いために歯根吸収が起こりやすくなります。エッジワイズスロットだとブラケットを中心に根尖が振れるために多く日本人は歯槽骨が薄いので皮質骨に接触しやすくなります。ゆえに０２２スロットならば０１８スロットよりも根尖にかかる力が大きなものになるから歯根吸収を起こしやすいといえます。Tip-Edgeブラケットならば傾斜移動によって根先に強い力がかかりにくいため、根尖が皮質骨に触れる危険性は遥かに減り、歯根吸収が少なくなります。

以上のことを踏まえて０２２スロットで歯根吸収を起こしにくく歯牙移動できるかというと、原理的にはできます。ワイヤーサイズをのあげる速度をゆっくりと行うことです。レベリングの段階で012→014→016→018→角ワイヤーへと細かくグレードアップすることです。レベリングの段階では場合によってはワイヤーのサイズダウンも躊躇せずする必要があります。

僕は０２２＋ストレートワイヤーを勧めています。０１８だと細かなワイヤーの調整が必要になるので術者の熟練した技術が必要になります。一方０２２の場合は歯が動きやすいためワイヤーの微調整は不要です。しかし動かしたくない歯が動いたり、強すぎる矯正力は歯根吸収につながるので、そこは留意しなければいけません。また前歯部は０１８スロットだと原則的に3番を移動させてから２～２を一塊で移動させますが、０２２だと3～3の移動が可能です。