今日はインプラントがテーマです。みなさんも聞いたことがあると思います。僕も知り合いからインプラントの相談はよくされますが、インプラントをするのであれば、慎重に選択しましょう。
なぜ悪いうわさが立つのか?
インプラントに限らず、世の中には悪いうわさが立つことは往々にしてあります。そして、火のない所に煙は立たぬといわれるように、それなりの要因はあるわけです。ではインプラントに関してなぜ悪いうわさが立つのか、それは一部ひどいことをする歯医者がいるからです。
インプラントは骨に金属を入れていくわけですから、当たり前ですがそれなりの知識と技術が必要になってきます。そしてケースによって難易度は変わってきます。そんな中で自分の力量では歯が立たない(うまいことを言いました笑)ケースをやってしまうとどうなるか。当然問題が起きますよね。これをやる歯医者がいるから、患者さんにひどい目を遭わすことになり、悪いうわさとなるわけです。
じゃあなぜそのようなことをやるのか?理由は何個かありますが、大きく分けて二つです。一つは「金になるから」です。
金の力というのはすごいものです。みんな誰しも金の力を感じたことがある。だからこそ金に目を奪われるわけです。ブサイクなIT企業の社長が女優と付き合うという話もよく聞きますが、金を持っていればその周りに集まる人も一流の人が集まるわけです。そんな一流の人に囲まれている人を見たら、それはそれなりに心惹かれるものでしょう。人間そんなもんです。
インプラント治療はそれなりの責任も伴いますから、一般的には高額な料金設定になります。何本も打ちまくればそりゃあ金になります。実際には後に述べますが、入れた後のメンテンスが必要になりますが、入れる手術をすればその時にそれなりにお金が入りますから、歯医者としては単純な頭で考えたら、入れた分だけ儲かるなという意識になります。金に目がくらむのが一つ目の理由。
歯科医師も日々新しいことに挑戦している
もう一つの理由は、安全パイばっかりの治療をやっても技術の向上にならないからです。ここは非常に難しいところです。どこの世界でもそうですが、実力をアップさせるためには、ちょっと無理かもしれないハードルを越える努力をしていかなければなりません。歯医者の場合は生身の人間が相手ですから、実験台にするわけにはいきませんが、それでも高みを目指すのであれば、多少の無理は必要です。しかしながら世の中にはその限度を知らない人がいるんですよね。
僕も今までの治療がすべて、安全パイだったかというと答えはノーでしょう。もっと言うならば、この世の中には僕に初めて歯を削られた人、初めて歯を抜かれた人、初めてインプラントを入れられた人がこの地球上に存在します。それでもそれなりの準備をして、まず大問題にはならないだろうという知識、技術の元、それらの治療を行ったつもりです。
でも世の中にはその辺のさじ加減がいい加減な人がいるんですよね。「さすがにその治療はないでしょ」という人がいるわけです。あまりにも高すぎるハードルを乗り越えようとする人たちが問題を起こし、インプラントの悪いうわさの種まきをしているわけです。
だいたいこういう人たちは、相当な勘違いな人か、人としての心がない人のどちらかです。自分の実力がどのレベルにあるかを客観的に判断できない人、もしくは患者は所詮実験台くらいにしか思っていない人という訳です。もっと平たく言うと、知らないでやっている人たちと知っててやっている人たち。
インプラントはやった後の長期間の経過観察が大事
前述したようにインプラントは、きちんとした知識・技術を持った歯医者がするべきだと考えますが、やった後が同じくらい大切です。
まず第一に埋めたインプラントはやった歯医者がきちんと面倒を見ていくということが大切です。これは自費治療全般に言えることですが、自費治療の場合、やったところ以外の歯科医院で、トラブルを対処していくことが非常に難しいのです。
トラブルが起きても治療前後のデータがないと対処が難しくなるし、何より料金設定が非常に難しくなります。そしてそのような理由から治療を拒まれる可能性さえ出てきます。他のところでやったミスなんて誰もカバーしようなんて思いませんから。だからやった歯医者が責任もって長期の経過確認をするべきなのです。
もう一つはメインテンナスをきちんとすることがインプラントの長期安定に絶対条件だということです。「インプラントはどれくらいもちますか?」という質問をされることがあります。その時僕は「自分の歯はどれくらい持つと思いますか?インプラントも自分の歯と一緒です。」と答えます。
つまりインプラントであろうと自分の歯であろうときちんと手入れをしていけば持つし、手入れをしなければダメにかなる可能性が高くなるということです。そしてメインテンナスをしていくのであれば当然、インプラントを入れた歯医者が責任をもってやるべきだと考えます。
信頼できる先生を探そう
数年前、インプラントを他院で何本も入れて、そこの歯科医院が診療日を少なくするためにもうあまり診れないと半ば断られた患者さんが来られました。色々と事情があったのかもしれませんが、インプラントを施行した先生と、患者さんが袂を分つのは避けたいところです。
インプラントを受けた場合は受けた歯科医院で、一生面倒を見てもらうというのが基本だと思います。インプラントは他の先生が診ても、どのように処置をしたのか、どこのメーカーのものを使用したのかなどが分からないとアフターケアが難しくなるからです。
僕の勝手な推測ですが、世の中の少数の歯科医師は、インプラント=お金のなる木と考えています。そのような歯医者を選ばないよう気をつけてください。人の価値観は様々ですから、そのような歯科医師の考え方に関してとやかく言うつもりはないですが、それが実際に治療となると、本当に見ててかわいそうなケースもありますから、みなさんも特にインプラントに関しては慎重に先生を選ぶようにお願いします。
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