ひろゆきさんは地上波、インターネット番組等に出ている著名人で、比較的若い世代であれば名前を知らない人はいないと思います。彼のyoutubeの切り抜きを見ていたら興味がある動画が上がっていましたので、歯科医という立場から動画の中の彼の意見を分析してみたいと思います。
ひろゆきさんの歯医者に対する見解
最初は整体院の話をしていますが、2:34辺りから歯科医院の話に変わります。お急ぎの方は飛ばしてもらっても結構です。
ひろゆきさんの意見を整理します。
どの先生でも同じ治療費なので優秀な先生の方が儲からない
優秀な先生は、短期の治療で完全に問題を解決してしまうので、リピーターが増えず、患者さんが減る。一方で優秀ではない先生だと、治療が下手でダラダラ通うことになったり、治療が中途半端で不具合が起こることにより何回も通うようになり、そっちの方が儲かる。
市街地、駅周辺などの地価が高い場所にある歯科医院の方が良い歯医者の可能性が高い
市街地や駅周辺は家賃が高い傾向にある。経営を維持するためにそれなりの稼ぎが必要なために先生は頑張ってに働かなければならない。一方郊外の歯科医は自分の持ち家だったりするので、ダラダラ働いても経営に影響しない。
家賃が高いところのヤブ歯医者は潰れる
昨今は口コミがあるので、ヤブな歯医者は人が寄ってこないし、リピーターが増えない。故に病院が潰れる。
歯科医師目線で分析
どの先生でも同じ治療費なので優秀な先生の方が儲からない→概ね正解
保険治療(歯科には自費治療もある)を前提に挙げればひろゆきさんの指摘通り、どんな先生がやっても治療費は一緒です。そういう意味では優秀な先生がやった方が当然治療のやり直しも少なくなるし、通う頻度や治療のやり直しは少なくなるので、病院の儲けは少なくなるでしょう。
しかしながらあまりにも治療が下手すぎて、それが患者さんに伝わってしまうと、そもそも来院しなくなると思います。患者さんには自覚できない範囲で、不良な治療が提供される場合に限り、優秀な人より優秀でない歯医者の方が儲かることはよくあると思います。
市街地、駅周辺などの地価が高い場所にある歯科医院の方が良い歯医者の可能性が高い→半分正解
ひろゆきさんの言われるように、家賃ベースで行くと地価が高いところで開業している歯科医院の方が、当然経営的には厳しい状況のため努力を継続していかなければなりません。しかし郊外であっても土地、建物だけで1億円くらいかけて開業している先生は多くいます。その多くの先生は借金を背負っていますから、当然病院に患者さんが来てもらえるように様々な努力を継続的に行なっています。
地価が高いというよりは、歯科医院が新しいかどうかで区分けできそうです。開業したばかりの歯医者は借金を返すために一生懸命ですが、年季が入った歯科医院では、昔は現在より簡単に借金を返せたという環境もあり、ダラダラやっている印象です。ダラダラやっているから優秀ではないとは言えませんが、判断基準の一つにはなると思います。
ネット上の口コミにより家賃が高いところのヤブ歯医者は潰れる→半分正解
インターネットが普及したためにネット検索をすれば口コミが簡単に閲覧できるようになりました。口コミを見て歯科医院を選ぶという人もいると思いますので、当然口コミの評価が悪ければ、廃業につながる可能性はあります。
しかしながら一方で口コミがきちんとその病院を評価できていないという実態があります。というのも口コミは満足した時よりも不満があった場合に書くことが多いので、患者さんが満足する治療を行う病院ではなく患者さんを不満にさせない治療を行う病院が、高い評価を受けることになります。
より良い治療方法を生み出すために新しいことに挑戦したり、大切だけど患者さんの耳が痛くなるような事実をきちんと伝えるといったことは重要だと思いますが、そのような歯科医院は評価が低くなる可能性をはらんでいますが、患者さんを本当に大切にしている病院だと思います。
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