麻酔マニュアル

一般歯科治療

歯科麻酔は基本的に注射です。注射は痛いイメージがありますが、なるべく痛みが出ないようにまた患者さんが不快な思いをしないように処置を行う必要があります。

表面麻酔

表面麻酔の目的は注射の痛みを軽減すること。表面麻酔を適切に行えば、注射時の痛みはかなり軽減されます。

ポイントは表面麻酔をする前によく乾燥させること。唾液が粘膜についている状態だと効果はないでしょう。

表面麻酔にはテープタイプ(ユーパッチテープ)とジェルタイプ(ジンジカインゲル)の2種類があります。小児はジンジカインゲルを使用することが多い。

テープタイプ(ユーパッチテープ)

手順

  1. 患部にエアーをかけてよく乾燥させる
  2. 患部にユーパッチテープを貼る
  3. 短いロールワッテでユーパッチテープを押さえ、長いロールワッテを咬んでもらって短いロールワッテが浮いてこないようにする
  4. 浸麻の用意をしてDrに声をかける
ジェルタイプ(ジンジカインゲル)

奥の方はを処置する時と必要に応じて使用する

手順

  1. 患部にエアーをかけてよく乾燥させる
  2. 乾燥した綿球にジンジカインゲルをつけて患部に塗布する
  3. 長いロールワッテを噛んでもらう(苦いので唾は溜めておくように伝える)
  4. 浸麻を用意してDr.に声をかける

浸潤麻酔

浸麻はキシロカイン、オーラ注、シタネストの3種類がある

キシロカイン1.8mlオーラ注1.0ml シタネスト
上顎3番 下顎67番 抜歯その他 侵襲が少ない 高血圧、心臓病

浸麻をする時は、下顎大臼歯部の形成時、抜髄時は細いバキュームか外科用バキュームで漏れてきた液を吸う。抜歯やSRPの時は、部位に関わらずアシストについた方が良い。浸麻の液はとにかく苦い!!

浸麻後は、気分が悪くなっていないか患者さんに必ず声かけをする。たまに気分が悪くなる患者さんがいるので要注意。

麻酔をして処置を行なった場合、処置後の注意事項でだいたい2時間くらいは麻酔が効いているということと、 麻酔が切れてから食事をするように伝える。

伝達麻酔

下顎臼歯部の神経は下顎の骨が分厚いので粘膜から注射(浸潤麻酔)しても浸麻液が浸透しにくいため、効かないことが多い。使用するのは下顎智歯の抜歯、下顎大臼歯部の抜髄の時の2パターン。

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