この記事は以下のような人におすすめ
- 将来歯科医師になりたい
- 自分の子供が歯科医師に興味を持っている親御さん
- 歯科医師にるための懐事情について知りたい
国立大学歯学部と私立大学歯学部は全く違う
一般的なロードマップは立派なサイトが多数あると思いますので、それはそちらに任せますが、僕からは実際に歯科医師になった実体験があるのでより現実に即した話をしようと思います。
歯科医師になるためにはまず歯学部の大学を卒業する必要があります。11の国立大学、1つの公立大学、15の私立大学があります。国公立大学と私立大学の一番の違いは学費です。国立大学の学費は年間50万円くらいですが、私立は300万から400万円くらいします。https://igakubu-db.com/歯学部/dental-tuition/私立に入れる人は親が相当金持ちです。
入学金も高額です。高いところはなんと1000万円ほどです。今はさすがにないと思いますが、昔はいわゆるお金を積んで入る不正入学も多かったのではないでしょうか。学費の安い国立に入りたいところですが、国立は私立に比べて高い学力を求められます。
同じ歯科医師になるのにそれなりに勉強ができる国立大学と学力では劣る私立大学が混在しているのは不思議ですが、現状はそうなっています。歯科医師になるために親の財力が必要かどうかですが、議論が分かれるところかもしれません。
ひと昔前に比べると歯科医師の人気は下がる一方です。歯科医師が過剰であること、所得が低下していることが主な原因だと思います。偏差値は下がってきていると思いますが、それでも国立大学に入学するためには最低60くらいは必要だと思います。いわゆる一般的な進学校であれば、クラスで上位の成績は必要になるのではないでしょうか。
コンビニより多い?歯科医師は過剰なのか!?
歯科医師過剰の原因ですが、一番は政治政策ミスです。かつて虫歯が流行した時代に歯学部の大学数、定員数を増やしたのはいいものの、国民の間で予防が定着し始めて虫歯が減ってしまったために、治療を生業としている歯科医師はそれほど必要ではなくなりました。歯科医師は減らす必要があるということで、今度は逆に国の一方的な都合で国家試験の合格率も60%までしぼって出口を絞る戦略に出ました。歯科医師は国家試験を受からないとただの人ですから、合格率60%をいうのは厳しい数字だと思います。
卒業後の歯科医師に未来はあるのか
卒業後に免許を取得してもなかなか大変だとは思います。一昔前と比較すると開業して必ず成功するという時代は終わりました。20〜30年くらい前に開業した先生は「3年くらいで借金は返したよ」という人もいますが、今ではとてもではないですが、考えられないことです。
しかしそのうような現象は歯科という領域だけではなく、さまざまな業種で見られる話だと思います。高齢化が進み、社会保障費が上がることで税金も上がり、会社のオーナーは工夫を重ねながら利益を出そうと奮闘しています。そういう意味では歯科医院も一緒で、あぐらをかいているだけではダメで、努力が求められる時代です。コロナ禍でも歯科医院の需要はそんなに変わっていないですから、まだまだ世の中に必要とされている職種なのではないでしょうか。
歯学部性には医学部くずれも多い??
歯科医師を目指す理由は人によってまちまちですが、医学部目指していたけど点数が足りずに歯学部に入ったという人は結構多くて、僕もそのうちの1人です。僕はスポーツドクターに憧れていましたので、医学部を目指していました。
他の理由で歯学部を目指す人はというと、親が歯医者、医者だと生死に関わるが、歯医者だと大丈夫そう、医者より歯医者の方が仕事的には楽そうこの様な理由が多いと思います。日本の場合は医学部と歯学部が分かれていて、医者と歯医者の立ち位置はあらゆる面において違いがあります。偏差値も5くらい違うし、収入も1.5倍くらい違います。あくまでも平均値で比べた場合の話です。
また医師会と歯科医師会の持っている力も全く違います。医師の方が人数が圧倒的に多いですしね。
僕は医学部と歯学部は統合するべきだという立場です。虫歯ばっかり削っていた昔の時代は別々でも良かったかもしれませんが、超高齢化が進んだ現代社会では持病を持つ人も多く、全身をみていく必要があります。ゆえに医科と歯科が別々に存在する意義をあまり感じないです。
子供については、歯医者の子供は歯医者か医者かのパターンは非常に多いです。高額を投じて私立の医学部や歯学部に子供を通わせる親御さんもいますが、やはりみんなライセンスの重要性を感じているからだと思います。大学卒業後免許を取得して、その後普通に努力をしていけば高収入が約束され、生涯食いっぱぐれることはありません。
今からの時代はどうでしょう。一昔前は医者や歯医者が地方の長者番付に名を連ねていましたが、医者や歯医者が先生、先生と言われる時代は終わりました。それでも人が困っていることがあれば、体をいじって問題を解決するというのはやりがいもあるし、感謝されることも多いです。少しでも多くの若い人が歯科医を目指してくれるのでれば、一人の先輩として嬉しく思います。
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